PCの作成と成長ルール

 1,初期キャラクター作成  2,自宅について  3,経験点について

 

 1,初期キャラクター作成   
キャラクターメイキング推奨手順

キャラクターシート(txt)のダウンロード

サンプルPC
以下はPCの作成完成例である。
キャラクター作成の省略や手間の軽減を望む場合、
サンプルPCのデータ改変・流用を推奨する。

「1,憤怒の剣闘士」 「2,怠惰な薄幸少女」 「3,傲慢なる淑女」
 
「4,暴食に沈む女中」 「5,色欲の寵姫」 「6,強欲なる貧者」 「7,嫉妬に爛れる聖女」
 
 
1,性別の決定
2,原罪の決定
3,初期能力値と年齢の決定
4,階級の決定
5,境遇の決定
6,魅力の決定
7,性格の決定
8,性癖の決定
9,アイテムの購入
10,設定の決定


1,性別の決定

性別はキャラクターとしての根幹となる。
性別は男女から選択でき、PLが任意に指定してよい。

このゲームにおいての「魔女」は「魔術を行使可能な人間」の
男女共通の呼称であり、男性PCの作成を妨げるものではない。
能力値差異はないものとし、性別においての権限差異において
「継承権」の優先権は直系の男性にある事以外は、設定として用意しない。
 


2,原罪の決定 

「原罪」は魔女としての欠かせぬ素質であり、
「7つの大罪」にそった原罪が存在する。
7つの大罪とは、「憤怒」「怠惰」「傲慢」「暴食」「色欲」「強欲」「嫉妬」であり、
この大罪の中から一種を「原罪」として指定する事で、
キャラクターが持つ根源的な魔女の素質を決定する。

魔女として使用できる[魔術]は、原罪の大罪に属する魔術となり、
原罪が示唆する「大罪」がPCの性格の大本を決定づける芯となる。
原罪がそのようにキャラクターを象徴付けるかは、
後述の「原罪となる大罪一覧」を参照にすると良い。
ただし、あくまで原罪の象徴であって、個人によって細部は
大きく変わるのは当然であり、必ず記述通りにせねばならぬという事ではない。

このキャラクターに刻まれた原罪が持つ意味合いは、
「無垢なる夢」と共にGMと相談しながら決定するとよい。
原罪が決定されると、キャラクターには「聖槍(せいそう)の烙印」
もしくは「磔刑(たっけい)の刻印」が体の何処か(任意指定)に刻まれる。

この時、「聖槍の烙印」を指定すれば「聖槍レベル」が、
「磔刑の刻印」を指定すれば「磔刑レベル」が+1される。

 「聖槍の烙印」
【馴染む穂先】

これにより、魔術の発動ボーナスが決定される。

聖槍レベルが磔刑レベルを超えている場合、
[発動判定]に「聖槍レベル×5」のボーナスを得る。


この時、磔刑レベルと同値の場合、
上記のボーナスとペナルティの数値は
「聖槍もしくは磔刑レベル×最大知識点(最低1)」となる。

【妄執の熱情】

これにより、リビドーの初期値が決定される。

聖槍レベルが磔刑レベルを超えている場合、
リビドーの初期値が「正気点×2+聖槍レベル×6」となる。

この時、磔刑レベルと同値の場合は
「正気点×2+聖槍もしくは磔刑レベル」となる。

【穿たれる楔】

これにより、ピュアの初期値が決定される。

聖槍レベルが磔刑レベルを超えている場合、
ピュアの初期値が「幸運点×2+聖槍レベル×3」点となる。

この時、磔刑レベルと同値の場合は
「幸運点×2+聖槍もしくは磔刑レベル×幸運点(最低1)」点となる。

 
 「磔刑の刻印」
【根付く茨】

これにより、魔術の発動ボーナスが決定される。

磔刑レベルが聖槍レベルを超えている場合、
[発動判定]に「磔刑レベル×3」のボーナスを得る。

【清廉の熱情】

これにより、リビドーの初期値が決定される。

磔刑レベルが聖槍レベルを超えている場合、
リビドーの初期値が「正気点×2+磔刑レベル×3」点となる。

【聖釘の洗礼】

これにより、ピュアの初期値が決定される。

磔刑レベルが聖槍レベルを超えている場合、
ピュアの初期値が「幸運点×2+磔刑レベル×6」点となる。


3,初期能力値と年齢の決定

PCは[器用][機敏][知恵][体格][意志][幸運][財産][身分]という
8つの[能力値]とそれによる「ボーナス点」を持つ。

PLはこれらの初期能力値の合計が[400]点になるように、
一つの能力値につき現時点で最大[75]点まで自由に振り分けられる。
これらの能力値の最大値は99、最低値は1となる。
 
この時、GMは初期能力値の最大値75点を、
必要と有らば最大90点にするなど、任意に変動させてもかまわない。

なお、初期作成以後のPCの能力値の最大合計値は600点となる。

初期能力値はキャラクターの「年齢」によっても老化による修正が適応される。
この年齢補正でも初期の最大値である75点は超える事はできない。
推奨年齢は、成人を迎える15歳から、老化が始まる直前の
39歳の間となり、13歳未満は原則として作成不可とする。

@成長補正 キャラクターの年齢の半分の数値点だけ、[経験点]を取得する。
A老化補正

キャラクターの年齢が40歳以上の場合、
[機敏]と[体格]が[−(年齢−40)]される。
この減少は、能力値の最大合計値も減少させる。
作成後、何かしらの手段で肉体年齢を変更した場合、
老化補正は、その肉体年齢に併せたものとなる。


また、上記とは別に[リビドー][ピュア][経験点]という3つの特殊な数値も個別に持っている。
[リビドー][ピュア]については別項「魔女と魔術と黒山羊の館」[魔術の説明と魔術一覧]を、
[経験点]については[経験点について]を参照。
 


4,階級の決定

別項[社会階級と境遇一覧]からキャラクターの階級を任意に一種類指定する。
ただし、階級はそれぞれ指定された[身分]の数値条件があり、
望みの階級となるには、それを満たさなければならない。

[0〜14:奴隷階級]  [15〜29:低位階級] [30〜44:中位階級] [45〜59:高位階級]
[60〜74:聖職者階級] [60〜74:騎士階級] [75〜89:貴族階級] [90〜98:枢機卿階級]
[90〜98:大貴族階級] [99:支配階級] [特殊:客分] [特殊:余所者]

この時、あえて低い階級を指定しても構わない。
以後の階級の変更は[経験点]の消費が必要となる。

身分60以上の階級は社会的な義務と権利が重いため、
PCの初期階級は「高位階級」までを推奨する。

PLがGMの許可をとれば、PCが聖職者や騎士以上の階級へ就いたり、
以前に所属していた階級を設定しても構わない。

キャラクターは階級に沿った自宅を持つ事ができる。
自宅については後述の「自宅について」を参照の事。

初期階級による言語の習得

初期作成時に指定した階級は、
キャラクターの教育過程に大きく影響し、
それらによって理解できる言語等が変化する。

言語は「エデン共通語」「その他外国語」の2種類となり、
誰でも「エデン共通語」で会話する事ができる。

「エデン共通語」の文字の読み書きは、
「寺子屋」の教育を受ける事で習得できるが、
この場合、ただ生活する分には問題はないものの、
とても荒削りなものに留まる。

敬語や文書作成等の日常業務に必要となる品質の
「エデン共通語」は、「学校」の教育を受ける事で習得できる。

「その他外国語」については「大学」の教育を受ける事で、
ゲーム中に登場する外国語を会話・読み書き含めて理解できる。

階級特権による初期作成時の学歴卒業は、
実際にその学歴で得られる言語を習得していると扱う。
この時、大学卒業となったキャラクターは、
当然の事ながら「学校」で「エデン共通語」を習得していると扱う。

作成後に、初期学歴より高度な教育を受ける場合は、
教育機関を利用しての[経験点]の消費を必要とする。


5,境遇の決定

[社会階級と境遇一覧]から、
キャラクターの境遇を任意に一種類指定する。

この境遇は一回決定すると変更や追加はできず、
[経験点]の消費が必要となる。

PCが社会でどのような職についているかは、
この境遇の組み合わせを元にGMと相談して任意に設定してよい。
例えば、「武人」のみだと、傭兵や警備等の行為で糧を得て暮らしているが、
「指導者」「武人」の2つの境遇を持てば、「傭兵団長」となる等である。
 


6,魅力の決定

魅力はキャラクターの外見的な美点となり、
キャラクターはこの指定された魅力でもって、
周囲の人々を惹きつけるのである。

魅力の決定には[魅力チャート]を使用する。
魅力は初期作成時は3種類まで指定出来る。

3種類のうち、2種類を1つの魅力に重複させる事も出来る。
重複している魅力は、その魅力がさらに強くなるものとして扱うが、
それが実際にゲームにどのような影響を与えるかは、GM裁定次第となる。
そして魅力の重複は2回まで、つまり3段階までとなる。
 


7,性格の決定

性格はキャラクターの日常的な行動の軸となる。
この性格はPLが任意に指定してよい。

特に性格は浮かばない場合は、[性格チャート]を参考にすると良い。
このチャートは2回行う。
1回目の結果が[特に強い、性格の長所]となり、
2回目の結果が[特に強い、性格の短所]となる。
 


8,性癖の決定

「性癖」はデカダンスRPGにおいて重要な要素の一つであり、
性癖でPCの行動指針が大きく左右される。

性癖は後述の[性癖チャート]の中から指定する。
性癖は初期作成時は3種類まで指定出来るが、重複は出来ない。

指定した性癖は、キャラクターがその嗜好に関して、
強いこだわりを持っている事を表す。

性癖も魅力と同様に一度決定すると、変更には[経験点]の消費を必要とする。

PLはチャートの中に目ぼしい性癖がない場合、
GMの許可を得れば、独自の性癖を指定できる。
 


9,アイテムの購入

[財力]決定によって取得した[財力点]で所持品や装備を購入する。
その購入の際の詳細は、別項[アイテム一覧と購入方法]を参照。
全てのアイテムの簡易一覧表は「チャート・表 早見一覧」を参照。

PCはアイテムの購入と同時に、己のアジトとも言うべき自宅を所有できる。
自宅については、後述の「自宅について」を参照。
 


10,設定の決定

最後にこれまでのキャラクター作成で積み重ねてきた
様々な要素を吟味し、最終的な設定を決定する。

現在に至る過去について浮かばない場合は「喪失チャート」を使用するとよい。
これはキャラクターが過去に失った何かを示すものを書いたチャートであり、
魔女として夜に潜むPCの動機や目的に、大きなヒントを与えられるだろう。

GMは魔女の設定を問題なしと判断すれば、PCメイキングは終了する。
 

 

 

 2,自宅について

初期キャラクターは拠点となる村や町、都市等に1箇所だけ住居を持っており、
そこで休息したり、アイテムを保管する事ができる。

自宅の規模は身分の高さに比例しており、
初期に得る自宅は場所に関わらず自由に身分までの規模から選択できる。

ただし、自宅の規模は一度決定すると変更できず、
[経験点]を消費する事で、改築を行い規模を変更する事ができる。

新たな自宅が欲しい場合は、「基本サービス一覧」にある「建場」と
「裏建場」を利用する事で、自宅の数を増やしていく事ができる。

また、改築後の自宅や、新たに建設した2件目以降の自宅は、
建てる拠点の規模によって自宅の規模が制限されている。

この新築の自宅規模の制限については「拠点チャート」を参照。

身分 自宅規模 保管 快適度 女中 推奨警備 概要
0〜 ボロ小屋 不要 不要 なし

スラム街に立ち並ぶほったて小屋。
すきま風は勿論雨漏りもひどく、劣悪な環境。

15〜 共同住宅 不要 不要 なし

貧民窟などで立ち並ぶ安い共同住宅。
平屋と同程度の快適度を得られるが、
住民トラブルが問題になる。

15〜 平屋 不要 1人 なし

大多数の低位階級が住むごく一般的な住宅。
そこそこの快適度だが何処か物足りない。

30〜 二階建て家屋 1人 1人 なし

2階が出来たことで広さが2倍となった平屋。
反面、管理の手間が増えだす。

45〜 三階建ての屋敷 1人 2人 あり

ある程度成功した人物の証明となる屋敷。
広さは十分、間取りも快適。

60〜

門構えの豪邸

2人

3人 あり

門に囲まれた豪邸。
階層も4を越えた、上流階級としての証明。

60〜 修道院 不要 不要 あり

修道士又は修道女が住む共同住宅。
聖職者以外の者、そして異性が
立ち入る事は表向き厳禁である。

75〜 立派な城 3人 4人 あり

要塞を兼ねた豪邸。
要塞という無骨な空間がやや気になるが、
一城の主というのは気分がいい。

90〜 豪奢な宮殿 4人 5人 あり

王族や大貴族が住まう荘厳な城。
要塞というより、豪華な劇場のようである。

99〜 後宮付き宮殿 10 6人 6人 あり

国家の支配者階級が住む宮殿。
寵姫達の宮殿もあり、酒池肉林を楽しめる。


説明 概要
身分

自宅を手に入れるのに必要な最低身分値を表す。

自宅規模

自宅の大きさや広さを表し、自宅がどのように呼ばれる住居なのかを表す。

保管

アイテムを保管し、それを痛ませず維持できる、
あるいは従者の雇用を維持できる係数を表す。

保管できるアイテムは価値に左右され、その重量や数に制限はなく、
その総合価値は「財力点×保管」までとなる。

持ち歩くアイテムと保管するアイテムを入れ替える際は、
重量や保管の制限を無視して自由に交換できるとする。

なお、複数の自宅を所持している場合、保管しているアイテムや
従者はその場所限定のものとなり、自宅間で共有される事はない。


GMは必要と有らば、PCが購入できる範囲の雑多な生活必需品、
例えば、毛布、水袋、火打石、ランタン、筆記用具、羊皮紙等は、
保管の制限を無視して自宅に存在するという事にしてもよい。

快適度

自身の生活領域としての安心感を表した数値。
自宅で6時間の休息をとると、快適度だけリビドー値が増加する。

女中

自宅の維持管理に必要な女中の数。
女中が不足すると自宅が荒廃し、快適度と保管が不足人数だけ低下する。

女中の雇用については「アイテム:従者」にある「女中」を参照。

推奨警備

自宅を警護する警備員の駐留推奨数。
自宅の規模が大きくなるにつれ、建物の影に生まれる死角を補うために雇用する。
「推奨人数=建物の死角の数」として、その死角にそれぞれ警備員を常駐させると扱う。

警備員の雇用については「アイテム:従者」にある「警備員」を参照。

騎獣や車両を置くための厩の有無を表す。
厩がなければシナリオ外で騎獣と車両を購入する事はできない。
もしも騎獣(車両)を有しながら自宅規模が縮小し、厩を失った場合、
騎獣(車両)を維持する事はできず失われてしまう。


これらの自宅は必ずしもキャラクターが実際に所有する住宅である必要はない。
GMの許可を得れば、拠点となる住居を住み込みの下働きで
用意された部屋、あるいは知人や親族の家として居候となってもよい。

この時、住宅の家主が居候や共同生活者を、
通常通り家族やそれに準ずる扱いで接すれば、居候も家主の住宅を自宅として扱えるが、
逆に家主が居候を「奴隷のように」見下して酷使する場合、
居候は家主のいびりによって快適度の恩恵を受ける事はできない。

「共同住宅」についてはアパートメントの個室が契約により自宅となるので、
共同住宅の家主以外の住人は居候とは扱わない。
「修道院」については院長が家主であり、住人は信仰を共にし、
共同生活を送る仲間となり、居候という外部からの長期滞在者は存在しない。
 

 

 3,経験点について

PCは様々な修羅場を潜り冒険を重ねる事で、[経験点]を取得する。
[経験点]は消費する事で、以下のような様々な恩恵を得る事が出来る。
 
必要経験点1点

@

指定の能力値一種類を恒久的に[+2]、
あるいは能力値二種類を「+1」する。
能力値は合計点が[600]で限界となる。

アフタープレイでのみ行える。

A

指定の能力値1種類を[−5]させ、
他の能力値に5点を任意に振り分け増加させる。
ただし[身分]は変更できず、アフタープレイでのみ行える。

B 強度:弱の状態異常を解除する。
C [財力点]を1点得る。ただし最大値を超えて取得はできない。


必要経験点2点

@

直前に行った判定を振り直し、振りなおした結果を適応する。
振り直す前の判定結果は破棄される。

A

強度:中の状態異常を解除する。

B

減少した[正気点]を1点回復させる。
その際、継続している[狂気]を解除する。


必要経験点3点

@ リビドー値を5点上昇、あるいは減少させる。
A

現在の性癖一種類を変更、あるいは追加取得する。
性癖の最大数は「7」となる(ただし重複は3段階までとする)。

B

現在の「境遇」を一種類、別種の境遇に変更する。
ただしアフタープレイでのみ行え、その際GMの許可が必要となる。


必要経験点4点

@ リビドー値を10点上昇、あるいは減少させる。
A

現在の魅力一種類を変更、あるいは追加取得する。
魅力の最大数は「7」となる(ただし重複は3段階までとする)。

B

教育機関一種の卒業資格を取得する。
その際、教育機関で指定された能力値が必要となり、飛び級はできない。
アフタープレイでのみ行える。


必要経験点5点

@ 「原罪」を変更する。シナリオ中は1シナリオに1回のみ行える。
変更前の原罪の魔術で発動済みの効果は引き継がれ、任意解除も行える。
A

判定を行った際、出目の一の位と十の位を逆転させ、その数値を適応する。

B

現在の「階級」を、変更できる範囲内のものに変更する。
ただしアフタープレイでのみ行え、その際GMの許可が必要となる。


必要経験点10点

@

[死亡]状態になった場合に行える。
何かしらの要因(GMと相談して決める事)で
[死亡]状態が解除されて生還するが、
以後、初期リビドー値が「+20」される。

この成長はキャラクター1体につき3回まで行え、
その度にリビドー値の増加は重複していく。

A

新たに任意の「境遇」1種類を得る。
境遇は最大で3種類まで取得できるが、重複は出来ない。
これはアフタープレイでのみ行え、その際GMの許可が必要となる。

 

 

 

 原罪となる大罪一覧
憤怒

この原罪を背負う者は、
常に何かに対して憤怒に包まれる宿命にある。

それは、ただの破壊衝動か、正当な復讐かは定かではないが、
その理由がなんであれ、その憤怒を目標に向かって開放し、
燃やし尽くさなければ気が収まらない性質を持つ。

憤怒が司る魔術は、天変地異を起こし、
自他を狂乱させる等どれも破壊的である。
これにより、憤怒の魔女は危険な破壊者と扱われる。


この大罪を原罪とするPCは、敵を打ち倒す破壊の権化として、戦闘の要となるだろう。
憤怒の魔術は非常に攻撃的で、自身や周囲を狂戦士へと変化させるものもある。
逆に戦闘以外に役立つ魔術は少なめとなるので、調査時は護衛として動くのがよい。

怠惰

この原罪を背負う者は、
何かしらの諦観や達観に表情を包ませており、
内に潜む遅延な破滅と歩み続ける宿命にある。

そのため能動的に動こうとせず、
情熱的に生きる者たちを見送る彼岸人として、
何かを常に観察し続けている。

危機が迫った際には、相手を出来るだけ
楽に仕留めるための策謀を優先的に考える。

怠惰の魔女は、異形の魔物を使役する召喚術や、
召喚術を利用した転移術などを得意とする。


この大罪を原罪とするPCは、転移や召喚などを利用した手数の多さが武器となる。
転移は即座に危険地域から脱出する事に役立つだろうし、
異形の従者は表で連れ歩きづらいものの、強力な戦力となる。
しかし、PC自身を強化する術は少ないので、直接対決時には分が悪いだろう。

傲慢

この原罪を背負う者は、己は支配者の器という自負を持ち、
やがて全てを支配するという野望に満ち溢れている。

その野心と不遜な態度は、度々周囲の存在を睥睨し、
取るに足らぬ存在として見下すため、反感や敵意を持たれやすい。

そして己の優秀さを立証するために実績と名誉を強く求め、
社会的地位を高める事に、あらゆる手段を用いて腐心する。

傲慢が司る魔術は、他者を謀り支配する術や、
不老不死、死者蘇生など、生命に対して冒涜的、挑発的なものが多い。


この大罪を原罪とするPCは、社会戦となった場合にその本領を発揮するだろう。
意思力を操る魔術と情報操作を行う魔術は、交渉や裏工作に必ず役に立つはずだ。
しかし、それだけに名前が表に出やすいとも言えるので、刺客への備えは万全にするべきだ。

暴食

この原罪を背負う者は、常に何かに飢えており、
飢えを満たしてくれる存在を見つければそれを喰らい尽くす事を繰り返す。

求めるものは様々だが、特に睡眠欲、食欲、
性欲の三大欲求に根ざしたものが多く、過剰にそれを求めてしまう。

その欲求はまさに飢餓感によく似ており、
その暴食を阻もうとする者を己の障害とみなし、
衝動的に襲いかかる悪癖を持つ。

暴食が司る魔術は、自身に無い物を得るための術が多く、
自身の満足感の充足に強く影響するものが多い。


この大罪を原罪とするPCは、人の心に潜むエゴをむき出しにさせる術を操る。
慎重な者に暴食の魔術を発動させる事ができれば、相手の自滅を促す事も容易となる。
気をつけるべきは、発露したエゴの一番の犠牲者にならないよう、慎重に行動する事だ。

色欲

この原罪を背負う者は、
まさに恋愛の申し子ともいうべき存在で、
常に運命の相手を探し求める宿命を持つ。

色欲とは性欲に特に強く根ざした抗えぬものであり、
人恋しさの冬を、悦楽の夏で埋めようと、執拗に相手を求めるのである。
相手が受け止めてくれればいいのだが、大概は付き合いきれず離れてしまうため、
色欲の魔女は、次なる恋を求めて延々と彷徨い歩くのである。

色欲が司る魔術は、対象を友好的にする手段に長け、
多くの犠牲者がその甘い罠に絡め取られていく。


この大罪を背負うPCは、潜入工作にうってつけの人員と言える。
色欲の魔術は、人の心の中を覗き見たり、誘惑して虜にする事を最も得意としている。
逆に、勘違いした下僕に執着され、鬱陶しいトラブルも招く事になるので、乱用は弁えよう。

強欲

暴食が生理的欲求に根ざした大罪であれば、
この原罪を背負う者は、物欲という世俗的なものを求め続ける宿命にある。

それは得てして金であり、豪奢な服、家、馬車など
綺羅びやかで見た目麗しい宝石、財宝などである。

強欲を背負いし罪人は名誉よりもこれらの財宝を求めて
手段を選ばず商売や略奪に励み、砂上の楼閣に溺れるのである。

強欲が司る魔術は、金を産んだり、奪う為の手段のものが多く、
特に空間そのものを把握する術は盗賊にとって垂涎である。

この大罪を原罪とするPCは、盗賊として優秀な人材として重宝されるだろう。
強欲の魔術は家屋の間取りや鍵開けなど、侵入して何かを盗み出す事を得意としている。
注意すべきは戦闘に直接役立つ魔術は無いも同然なので、警備員を強く警戒しよう。

嫉妬

この原罪を背負う者は、他者と自身を常に比較し、
自虐に身を捩りながら他者も巻き添えにしてしまう宿命を持つ。

いくら自身が優れていても、常により優れた対象と自らを比較し、
自分より優秀なその存在に嫉妬、羨望、そして憎しみを抱く。

適度な対抗心は自らを成長させる良薬なのだが、
それが行き過ぎて毒となっており、ヒステリックに迷惑を撒き散らす。

嫉妬が司る魔術は、直接手を下さず相手を破滅に導く呪術が主で、
相手と自分の立場を入れ替える捨て身の術も存在する。

この大罪を原罪とするPCは、姿なき暗殺者として動く事を望まれるだろう。
嫉妬の魔術は相手そのものを痛めつけ、そして相手そのものを奪い取る事に長けている。
ただし、闇に潜む自身の存在を暴露されれば、災厄が跳ね返ってくる事を覚悟しなければならない。

  

 魅力チャート(ロールorチョイス)
01〜 絶世の美貌 03〜 美麗な髪の毛 05〜 淫靡な唇 06〜 垢抜けない太眉 08〜 愛嬌のそばかす
10〜 誘惑の美声 12〜 両性的な美声 14〜 幼い美声 16〜 威厳の美声 18〜 ハスキーボイス
20〜 突き刺さる瞳 22〜 優しげな瞳 24〜 冷徹な瞳 26〜 熱情の瞳 28〜 気だるげな瞳
30〜 被虐のオーラ 32〜 加虐のオーラ 34〜 腹黒なオーラ 36〜 清楚なオーラ 38〜 淫乱なオーラ
40〜 華奢な体型 42〜 大柄な体型 44〜 色っぽい体型 46〜 健康的な体型 48〜 マッチョな体型
50〜 映える礼服 52〜 映える武装 54〜 映える修道服 56〜 映える従者服 58〜 映える制服
60〜 礼儀正しい 62〜 魅惑の笑顔 64〜 無垢な仕草 66〜 羞恥の仕草 68〜 堂々した態度
70〜 金持ちキャラ 72〜 貧乏キャラ 74〜 腹ペコキャラ 76〜 何かが大きい 78〜 何かが小さい
80〜 痛々しい傷痕 82〜 覗く素肌 84〜 病的な陰 86〜 刺青 88〜 親の七光
90〜 純白の美肌 92〜 褐色の美肌 94〜 アルビノ 96〜 ヘテロクロミア 98〜 溢れるカリスマ

 

 性格チャート(ロールorチョイス)
01〜 お人よし 05〜 さっぱりしている 08〜 厚顔無恥 11〜 勇敢
14〜 非常に惚れっぽい 17〜 真面目 19〜 前向き 22〜 努力派
25〜 腹黒 28〜 正義感が強い 31〜 素直 33〜 プライドがない
36〜 ロマンチスト 39〜 とても優しい 42〜 理性的 45〜 熱血
48〜 ボケボケ 51〜 三下 54〜 頑固者 57〜 突っ込み気質
60〜 冷静 63〜 本能に忠実 66〜 冷たい 69〜 リアリスト
72〜 プライドが高い 75〜 天邪鬼 78〜 利己的 81〜 淫乱
84〜 根に持つ 87〜 後ろ向き 91〜 不真面目 94〜 人が苦手
97〜 臆病 100〜 ばるばる

 

 性癖チャート(ロールorチョイス)
出目 性癖名 性癖指向
1〜 夢想

貴方は妄想逞しい夢想家であり、
白昼夢に浸る事をこよなく愛する性癖を持つ。

3〜 瞑想

貴方は何かと煩わしい俗世から解き放たれるために
瞑想を行う事を性癖に持つ、一種の修行僧である。

5〜 運動

貴方は何かしらのスポーツを趣味としており、
そのスポーツで汗を流す事を愛する性癖を持つ。

7〜 戦闘

貴方は戦闘を望むが、勝敗は関係なく、
戦闘行為そのものを望み、堪能するちょっと危ない性癖を持つ。

9〜 勝利

貴方は勝負事を常に望むが、厳密には
結果的に勝利する事を第一とする性癖を持っている。

11〜 敗北

貴方は勝負事を常に望むが、結果的に
勝利よりも敗北する事を愛する、三下な性癖を持っている。

13〜 賭博

貴方は賭博行為をこよなく愛し、己の実力や
運が試される場面で全力を注ぐ事を愛する性癖を持つ。

15〜 音楽鑑賞

貴方は音楽について並々ならぬ興味を持ち、
様々な音楽家の作品をその耳で味わう事を愛する性癖を持つ。

17〜 演劇

貴方は演劇を愛し、見るだけでなく役者のように
振舞ってドラマに浸る事にまたとない楽しみを覚える性癖を持つ。

19〜 芸術鑑賞

貴方は絵画や彫刻などの芸術品をこよなく愛し、
それを眼前で観察し美に酔いしれる事を求める性癖を持つ。

21〜 研究

貴方はある分野の研究に情熱を注ぎ、データを集める、
論文をまとめて発表する等の行為に楽しみを見出す性癖を持つ。

23〜 絵画

貴方は絵画を創作する事に意欲を燃やし、
そのための資料集めやモデル探しを苦としない性癖を持つ。

25〜 文学

貴方は詩や小説などの文学の創作を楽しみとし、
作品の完成のために関わる事全てに喜びを見出す性癖を持つ。

27〜 演奏

貴方は楽器を演奏し、時には作曲をもこなす創作活動を
愛しており、演奏に関わる事柄に強い興味を抱く性癖を持つ。

29〜 歌唱

貴方は己の声を楽器として周囲に響かせる事を愛しており、
そのための作詞作曲に腐心する性癖を持つ。

31〜 飲酒

貴方は酒をこよなく愛しており、アル中になる危険性を
自覚しつつも、酒を手放さずにはいられない性癖を持つ。

33〜 飲食

貴方は飽食や美食を愛しており、美味な料理を求めて
飲食店や食材店を巡る事も厭わない性癖を持つ。

35〜 惰眠

貴方は睡眠の心地良さに浸る事を何よりの楽しみとしており、
睡眠をより楽しく味わえる性癖を持つ。

37〜 骨董品

貴方は歴史を感じさせる骨董品に強い関心を持っており、
その収集や鑑賞を生き甲斐とする性癖を持つ。

39〜

貴方は様々な知識が書かれた本をこよなく愛し、
本を読み、収集する事に心血を注ぐ、ビブリオマニアである。

41〜 家具

貴方は生活していくに欠かせない家具に並々ならぬ
こだわりを持り、それを追求する事に喜びを見出す性癖を持つ。

43〜 衣装

貴方は自身を彩る礼服や衣装を収集し、場に相応しい
衣装を纏って人前に出る事に楽しみを抱く性癖を持つ。

45〜 馬車

貴方は馬車に並々ならぬ興味と愛着を持ち、馬車の
デザインや実用性、馬の良し悪しに拘りを持つマニアである。

47〜 旅情

貴方は世界に浸る旅を愛し、ただ近所に散歩に
出るだけでもその気分を味わえる性癖を持つ。

49〜 援助

貴方は困っている相手に援助の手を差し伸べ、
それにより相手が窮地から脱する事に悦びを見出す性癖を持つ。

51〜 草花

貴方は美しい草木や花々を愛する美的感覚を持ち、
菜園を自前で用意する知識も身につける程の性癖を持つ。

53〜 売買

貴方は様々な物品を取引する行為そのものに
大きな快感を覚え、日々のストレスを発散できる性癖を持つ。

55〜 賛美

貴方は賛美を受けて他者から認められ褒められる事に
強い快感を覚え、そのために奮闘できる性癖を持つ。

57〜 睥睨

貴方は他者を見下し、自身を他者の上位に置く事で
自尊心を満たして快感を覚える性癖を持つ。

59〜 崇拝

貴方は己が崇拝する対象を賛美し、その者に奉仕を
行う事に幸福や快感を見出す性癖を持つ。

61〜 観光

貴方は様々な地方の特産品や名物を実際に己の目や
体で味わう事を強い楽しみとする性癖を持つ。

63〜 出世

貴方は社会的地位や名声を追い求め、現在の地位より
高い役職につくために行動する事を悦びとする性癖を持つ。

65〜 財産

貴方は現在の己の財産を銅貨1枚でも多く増やし、
財産の流出を限界まで切り詰める事を追い求める性癖を持つ。

67〜 奸計

貴方は策を編み出し、それを実践して思い通りに事を
運ぶという行為に代えがたい楽しみを見出す性癖を持つ。

69〜 支配

貴方は他者を屈服させ従わせ、そして己の意のままに
操る事に強い悦びを見出す性癖を持つ。

71〜 嗅ぐ

貴方は嗅覚が敏感で、その嗅覚を心地良く刺激する
何かを追い求める性癖を持つ。

73〜 束縛

貴方は他者を何かしらの手段で束縛してしまう事に
強い快感を見出してしまう性癖を持つ。

75〜 焦らし

貴方は望む欲求が満たされないという不満そのものに
快楽を見出し、楽しむ事ができる性癖を持つ。

77〜 羞恥

貴方は羞恥心を強く刺激してくる行為や格好をする、
あるいはそれらをさせる事を楽しみとする性癖を持つ。

79〜 快楽

貴方は自身が望む性的快楽に溺れ、その悦楽に我を
忘れて浸る事に歯止めが効かない性癖を持つ。

81〜 主従

貴方は己と他者が主従関係にあり、その良い関係を
維持する事に満足と喜びを見出す性癖を持つ。

83〜 血液

貴方は血液にただならぬ神秘性を感じ、その鑑賞や
摂取に強い欲求を覚える性癖を持つ。

85〜 略奪

貴方は他者から何かを奪うという行為そのものに対して
強い欲求を湧き上がらせる性癖を持つ。

87〜 死体

貴方は物言わぬ死体に対して、並々ならぬ興味や情欲を抱き、
それを鑑賞し、時に冒涜的な行為に走る性癖を持つ。

89〜 不貞

貴方は自身や他者の、愛しあうはずの関係を
破壊しかねない危険な誘惑に抗えない性癖を持つ。

91〜 加虐

貴方はあらゆる手段を使って獲物と定めた対象を
傷めつける事に強い快感を見出す性癖を持つ。

93〜 被虐

貴方は他者から肉体的、あるいは精神的に
傷めつけられる事に強い快感を見出す性癖を持つ。

95〜 監禁

貴方は他者を己の領域に閉じ込め、その生活を
己が徹底管理するという支配欲に悶える性癖を持つ。

97〜 薬物

貴方は己の身体を香草や薬物の効能で包みこみ、
それに浸る危険な快感に浸る性癖を持つ。

99〜 殺人

貴方は己の意思が拒んでも人を殺さずにはいられない、
危険極まりない衝動と願望が湧きでる性癖を持つ。

 

喪失チャート(ロールorチョイス)
1D10 喪失 喪失の説明
生命

貴方はかつて、一度、確かに死んだはずである。
しかし、何故か貴方の心臓は再び鼓動し、時を刻み続けている。
一度失ったこの生命、もはや貴方に怖いものなどあるのだろうか。

感情

貴方は笑みや嘆き等の感情表現の手段が著しく欠落している。
喜怒哀楽がないわけではないが、それを表現するのがひどく難しい。
人形のようなその振る舞いの中で、貴方の心はもどかしさに悶えている。

記憶

貴方は過去の記憶の一部、あるいは全てを失っている。
自分が何者であったのか知らず、今の状況が順当なのかもわからない。
過去という自分のルーツを探さなければ、本当の安眠は得られないだろう。

離別

貴方は自身の欠片ともいうべき愛する者と離れ離れになってしまった。
相手が死んだという噂は聞かないが、生きているという話も入ってこない。
心にあいた穴を埋めるには、微かな希望に託して、探してみるよりないだろう。

死別

貴方は家族や友人等、大事な存在を何かしらの理由で失ってしまった。
死んでしまった者は帰ってこないのは世の必然だが、
それでも貴方は失ってしまった半身の面影を求めずには居られない。

破産

貴方はかつて莫大な財産を持っていたが、破産し、今ではご覧の有様だ。
周囲からの視線はともかく、今の状況はとても歯がゆい物だ。
手持ちの資産では心もとない、何か手段を講じて財産を取り戻さなければ。

没落

貴方は名家の出身だったが、それも今では過去の栄光となっている。
没落してしまった理由は様々だが、権力闘争に敗北した事だけは確かだ。
失われた名誉を取り戻さなければ、本来の自分に戻れそうもない。

故郷

貴方が今立っている場所は、貴方の故郷ではない。
故郷は何者かに奪われたのか、あるいは故郷から連れ出されたのか。
どちらにせよ、自分が故郷と定め、眠る場所となるのは、あの場所しかない。

信仰

貴方はかつて敬虔な神の信徒であったが、今や祈りを捧げる事はない。
救いと赦しを与える神に背を向け、神に従う世界と決別したのだ。
行く先は、連中の言う事には地獄以外にありえないらしいが、望むところだ。

10

貴方は奈落に住まう魔に魅入られ、その魂は魔の手に握られている。
貴方は魔女として、あるいは魔王崇拝者として、魔王のために動いている。
たとえ火あぶりとなっても、その魂は崇敬する魔の者の元へと戻るだろう。

理性

貴方は、良心や理性といった、心の衝動をセーブする機能が破砕している。
正気でありながら狂気に陥った貴方に、最早止めるものは存在しない。
望むがままに往き、望むがままに行い、望むがままに生きるのみだ。

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