馬や馬車に騎乗し、その手綱を握る者は『騎兵』となります。操る馬は『愛馬』となり、運搬されるキャラクターは『乗員』となります。徒歩の者は『歩兵』、別の騎兵は『別騎』となります。

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●　騎乗時の判定

　騎乗時は馬上や御者台、荷台にあるため、乗ったままでは、【解錠判定】や【罠判定】等、対象物に触れる程密着する必要がある判定は行えません。また、馬や馬車はその大きさと騒音故に、【隠密判定】に自動的に失敗し、停止状態にある馬車への【隠匿判定】は、成功すれば傍目からは隠れさせられますが、【探索判定】を行われると、自動的に発見されます。

　自身の脚部を使用して行う《機敏》を使用する判定は【馬術判定】、馬車であれば【操縦判定】で代行します。馬の騎乗中、外傷によって馬の《命運》が減少した際や、馬が【損傷】を受けた場合、馬は苦痛で暴れだすために【落馬判定】を、馬車であれば【事故判定】を行わなければならず、馬が死亡すると自動的に落馬、あるいは事故が発生します。

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●　馬車の装飾化

　馬車は、武器や防具と同様に、装飾化を施せます。その手順も同様です。

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《　街道の先に潜むもの　》

　教国には都市間を結ぶ、古代文明時代から残る漆黒の街道が存在します。半ば崩壊していますが荒れ地よりはマシであり、目立つ漆黒の道は安全という事で再利用されています。

　しかし道中、道は真っ直ぐ続いているのに迂回路が作られ、立入禁止の看板も立てられている事があります。これは古代文明の残骸である『レムナント』へ至る事を示す道標です。『レムナント』は侵入者に災厄をもたらすと信じられています。

　盗賊団はよく迂回路に陣取って治安を乱しますが、『レムナント』をアジトに使う盗賊団は極稀です。なぜなら、『レムナント』をアジトとする盗賊団は、すぐに凄惨な死体となって見つかるからです。『レムナント』に向かった探検家もほとんどが戻ってこず、生還しても気が狂っている事が多いのです。『レムナント』には怪物が棲む。その迷信は、実害を根拠に教国を席巻しています。

　騎兵は戦闘時、歩兵に対して非常に大きい有利と、反面となる不利を受けます。

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●　騎兵と歩兵の高低差

　『騎兵』は馬上、あるいは御者台にあるため、高低差が存在します。このため、『騎兵』による『歩兵』の【脚部】へ向かう近接攻撃の【攻撃判定】に「−２０」を受け、「部位狙い：指定なし」による【脚部】の結果は【腕部】に変更されます。

　『歩兵』から『騎兵』への近接攻撃の際は、【頭部】に向かう【攻撃判定】に「−２０」を受け、「部位狙い：指定なし」による【頭部】と【腕部】への結果は【脚部】に変更されます。

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●　馬と馬車への攻撃

　『騎兵』の『愛馬』や「馬車」は、攻撃対象に指定できます。『愛馬』の回避行動は【回避判定（馬）】で行います。「馬車」に行われる攻撃には【回避判定（馬）】を行えません。

　馬に対する部位狙いは全て【脚部】となり、ペナルティは一律「−１０」となります。馬が【脚部負傷】を受けると一箇所につき、馬に行わせる全ての判定に「−２０」を受け、一箇所でも【脚部重傷】に至ると、馬は立つ事すらできなくなり、【落馬判定】や【事故判定】を行うまでもなく、『騎兵』と乗員』は落馬し、それが馬車馬であれば事故を起こします。

　「馬車」が受ける【損傷】部位は、前後左右の【車輪】となり、部位狙いによるペナルティは一律「−１０」となります。部位を指定しない場合、ペナルティは「−５」となります。【負傷】は【破損】となり、【重傷】は【破壊】となります。【車輪破損】を受けると、馬に行わせる全ての判定に、一箇所につき「−１０」を受け、一箇所でも【車輪破壊】に至ると、即座に事故を起こします。

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●　移動と疾走状態

　『騎兵』が「２ＰＴ以上」の【移動】を行うと、次のレディフェイズ開始まで『愛馬』『乗員』「馬車」含め、『騎兵』は「疾走状態」となり、「１ＰＴ以下」では〈徐行状態〉となります。〈徐行状態〉となった上で全く移動しない場合〈停止状態〉となります。再び【移動】を行うためには、〈始動〉を行わねばなりません。

　「疾走状態」では、『騎兵』の装備する〈威力〉が「１以上」の（【素手】を除く）近接攻撃の〈威力〉が「＋１」されます。反面、「疾走状態」ではない相手から受けた近接攻撃の〈威力〉が「＋１」されます。また、射撃武器での【攻撃判定】に「−２０」、射撃武器からの【回避判定】に「＋２０」を受けます。

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●　騎兵と歩兵の封鎖対決

　『騎兵』や『乗員』への封鎖時、封鎖者は『騎兵』と〈対決判定〉を行います。

<疾走状態>にある『騎兵』は、『歩兵』との【封鎖判定】の〈対決判定〉にて、《アクション》《リアクション》共に「＋２０」を受け、『歩兵』は逆に「−２０」を受けます。

　『騎兵』は【移動】中に封鎖を試みた際、その場で【移動】は終了し、「疾走状態」から「徐行状態」となります。また、『騎兵』は【突破判定】に敗北すると、「停止状態」となります。

　『騎兵』に【封鎖判定】の〈対決判定〉を試み、敗北したのが『歩兵』である場合、馬や馬車に轢かれる危険があります。『騎兵』の移動経路に封鎖に失敗した『歩兵』が重なった場合、『歩兵』は〈威力：馬の《命運》＋馬車の《命運》〉の打撃武器による近接攻撃を受けたと扱い、【回避判定】を行えます。