【 魔女の魔術 − T 】

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《 魔女の所以 》

 『魔女』がそうである所以、それは魔王より授けられた『加護』と《魔術》にあります。『魔女』は『神子』と同様に《罪》を有しており、その中で最も罪深いものが《原罪》として魂に刻まれています(このため、最も高い〈罪点〉は、常に1種のみとなります)。

 その《原罪》が形となったのが、肉体の何処かに刻まれた、槍をモチーフとした『魔女の烙印』です。この『烙印』を通じて、『魔女』は『奈落』という地獄へ魂を通じ、その力を借り受ける事ができるのです。

 『魔女』が行使可能な《魔術》は2種類です。1つは『原罪の庇護』と呼ばれる、全ての『魔女』が行使できるもの、もう1つが『大罪の烙印』と呼ばれる、それぞれの《原罪》の『魔女』のみが行使できるものです。例えば、『憤怒の魔女』であれば、『原罪の庇護』と『憤怒の烙印』を行使できますが、それ以外の『怠惰の烙印』や『傲慢の烙印』は行使できません。

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《 魔術の行使と代償 》

 《魔術》の行使には、〈代償〉と、【魔術準備】が必要となります。〈代償〉は《命運》であり、【魔術準備】は射撃攻撃においての【装填】に近いものです。行使の準備は、詠唱や身振り手振り、あるいは長時間の拘束を伴う儀式となります。準備完了後に別の《魔術》の準備を行う事はできず、別の《魔術》を使う場合は、準備完了した《魔術》を行使するか中断しなければなりません。行使中断した《魔術》を再準備するならば、最初から【魔術準備】を行う必要があります。

 高位の《魔術》は、〈代償〉が高く、あるいは【準備】が長くなりがちで、戦闘にてそれを行使するならば、それを補う「壁」となる下僕が必要となります。このため、『魔女』は万が一の戦闘に備えて、戦闘力のある人間を側においていたり、有象無象の集団を従えていたりする事が多くなります。そしてそれは、陰謀成就のために権力者に取り入る過程で必然的に得られるものなのです。

 なお、効果時間がシナリオをまたぐ程に長期化する場合、引き継いだシナリオ開始時に《命運》は通常通り初期化された上で〈発動代償〉を受けます。

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《 魔女による魔術の抵抗 》

 『魔女』は『神子』と同様に、《魔術》の抵抗の術を有していますが、《魔術》そのものの行使を「なかった事にする」という《魔術妨害》を行えます。

 《魔術妨害》は、通常通りまず【抵抗判定】に成功する事を発動条件とし、妨害を行うかどうかを任意に決定します。行うのであれば、行使者の「魔術行使」のターン行動は「何もしなかった」というターン行動へと改変されます。これにより、行使者と抵抗者が代償として捧げた《命運》も「なかった事」になります。

 この能力のため、『魔女』どうしの抗争は不毛になりやすく、派閥抗争状態にある関係であっても直接戦う事を避け、戦いが避けられないのであれば、通常の人間のように武器を用いて戦う事が多くなります。もし、『魔女』が、敵対する派閥の陰謀を妨害しとうと動くならば、「敵の敵は壁」かつ「敵の敵はやはり敵」を前提として、『神子』を利用しようと陰謀を企てるかもしれません。

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《 魔女の眷属 》

 『魔女』は、他者に直接触れる事で、相手の最も高い《罪》を度合いと共に感知できます。相手は『神子』であろうと《罪》を悟られた事を自覚できません。この感知能力によって、『魔女』はその者へ容易に取り入る事が可能となり、利用するために自らが《原罪》とする《罪》を煽り立てていきます。とある《原罪》を有する『魔女』の陰謀が進んでいくと、その《罪》に沿った事件がたびたび巻き起こるのは、このためなのです。

 『魔女』は、こうして取り行った人間を、当人がそれを自覚しているかどうかに関わらず、『眷属』と呼び、使役しています。

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《 魔女の派閥 》

 『神子』が『羊飼い』に使命を与えられるように、『魔女』もまた『黒山羊』から使命を与えられます。『黒山羊』は主人である魔王の配下ですが、それぞれが独自に『サバト』と呼ばれる組織を有しており、『魔女』はその『サバト』の構成員となります。

 これらの『サバト』は必ずしも協力しあってはおらず、むしろ距離をおいています。《罪》に溺れた『魔女』の集団は、いろいろな意味で刺激的であり、出来うり限りそれを刺激せず干渉はしない、それが基本です。『サバト』が争い合う時、それは、それそれが仕える魔王の思惑の下にあります。



【 魔女の魔術 − U 】

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《 奈落への誘(いざな)い 》

 『魔女』は《罪》を他者に根付かせ煽り立てる【奈落への誘い】を行う事ができます。これにより『魔女』は『眷属』を生み出して隠れ蓑とし、時に対象を同胞とすべく、これを行います。【奈落への誘い】は対象の心の闇を話術によって煽り立てるものであり《魔術》ではありません。そのため『魔女』という直接的な証拠とはなりませんが、『魔女』が【奈落への誘い】を行ってくる事は民衆にもよく知られています。

 【奈落への誘い】の対象は『魔女』ではない人間でなければなりません。そして、対象と何かしらの手段によって意思疎通が可能でなければなりません。仕掛けられた対象は【自律判定】を行い、失敗すれば『神子』の対象は《穢れ》が倍増し、それ以外の対象は仕掛けた『魔女』の《原罪》である《罪》が「+1」されます。

 【奈落への誘い】は「行動済みとならない行動」として扱い、シナリオ中に『神子』1人に対しては成否問わず1回づつしか行なえません。それ以外の対象の場合、1人につき、1ヶ月に1回づつしか試みる事はできません。【奈落への誘い】により《罪》が増加すると誘惑者に協力的になり、その際に〈罪点〉が「4」を超えると対象は相手が『魔女』である事を承知した上で『眷属』となる事を自主的に受諾します。

  【奈落への誘い】は、仕掛ける『魔女』が相手の事をよく知っているほどに効果を強くします。以下はその一覧と修正です。

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 ● 性癖を知っている

 堕落する事で性癖の充足が容易になると惑わします。対象の《性癖》は、対象が《性癖充足》した場面に遭遇する事で知る事ができます。

 対象の【自律判定】に、知っている《性癖》1種毎に「−5」を与えます。

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 ● 嗜好に合う魅力を持っている

 対象を《魅力》で直球に惑わします。これは自動的に適応されます。

 対象の【自律判定】に、対象の《嗜好》に合う《魅力》1種毎に「−5」を与えます。

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 ● 楔を知っている

 堕落する事で《楔》を取り戻したり、安全が保証される等して惑わします。対象の《楔》は、対象が《楔》に執着している場面に遭遇した時、【推測判定】に成功する事で知る事ができます。

 対象の【自律判定】に、「−10」を与えます。

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 ● 【誘導判定】に成功した

 脅迫的な交渉で惑わします。即座に【誘導判定】で〈判定対決〉を行い、対象の敗北時に適応されます。この時【懐柔判定】も行えます。

 対象の【自律判定】は【誘導判定】の処理後に行われ、その際に「−5」を与えます。

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 ● 誘惑が心を強く打った

  対象が誘惑を甘美と感じる交渉を行い、魔王信仰へと導きます。この誘惑は、少なくとも自らが魔王信仰を行っている自白と扱われます。対象が『神子』の場合、この誘惑の成否は誘惑を受けたPCのPLが任意に裁定し、GMがそれを容認する事で適応されます。

 この成功は【自律判定】が自動的に失敗すると扱い、『魔女』への憧れが自覚的に生まれた事を表します。



【 魔女の魔術 − V 】

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《 原罪の庇護 − A 》

 全ての『魔女』が行使できる《魔術》です。発動時、代償として《命運》が指定値だけ減少します。
 対抗代償は抵抗した際に減少する対象の《命運》です。持続時間中の効果の重複はありません。

【 箱庭の扉 】
準備:特殊 対象:術者 射程:− 発動代償:特殊 抵抗代償:なし

 太陽が沈んだ夜間のみ行使できます。己の主人である魔王に仕える魔女が集う異次元の拠点サバトハウスに空間転移します。〈準備〉は「1〜10(任意)」で、〈発動代償〉は、「11−<準備>」となります。なお、準備時間決定は魔術が中断されなければ変更できません。


【 檻の綻び 】
準備:1 対象:個人 射程:0〜5PT 発動代償:1 抵抗代償:1

 対象の「腕部」「脚部」「頭部」いずれか1つに任意で【負傷】の損傷を与え、《命運》を「−1」させます。その際、どのような傷跡を残すかを任意に指定できます。「頭部」を指定する場合、【発動代償】【抵抗代償】が共に「+1」されます。

 この魔術で傷つけられた者は、その傷が完治するまで《魔力感知》の対象となります。


【 檻の再生 】
準備:1 対象:個人 射程:0〜5PT 発動代償:1 抵抗代償:1

 対象が受けている全ての【負傷】の損傷が解除され、全ての【重傷】は【負傷】に軽減し、【大量出血】が1個解除されます。

 この魔術で癒やされ残った【負傷】は、その傷が完治するまで《魔力感知》の対象となります。


【 重き瞼 】
準備:1 対象:個人 射程:0PT 発動代償:1 抵抗代償:1

 光無き空間でも昼の明るさのように見えるようになります。対象が盲目だった場合、持続時間中は盲目から回復しますが、光なき空間では視界は闇のままとなります。

 2時間持続します。


【 空の階段 】
準備:1 対象:術者 射程:− 発動代償:1 抵抗代償:なし

 「飛行状態」となります。持続終了時に突如落下する事はありません。

 2時間持続します。


【 闇の従者 】
準備:1 対象:1体 射程:0PT 発動代償:1 抵抗代償:なし

 「猫」か「烏」を対象にできます。対象を永続的に使い魔として遠隔支配し、使い魔が得る情報を即座に得ます。『神子』と『魔女』は使い魔を認識すれば、それを使い魔と感知できます。さらに使い魔に触れて魔力感知した場合、使い魔と術者との距離と術者のいる方角を感知します。

 使い魔は《命運》が1点でも減少すると死亡し、死亡すると持続は終了します。使い魔は1体までとなります。


【 見えざる手 】
準備:1 対象:物品単品 射程:0PT 発動代償:1 抵抗代償:なし

 対象が存在する方角を常に把握できます。物品が破壊される、あるいは現世ではない場所に持ち込まれると持続は終了します。把握できる物品は1個までとなります。



【 魔女の魔術 − W 】

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《 原罪の庇護 −  B 》

【 恥ずべき陰紋 】
準備:1 対象:術者 射程:− 発動代償:1 抵抗代償:−

 自身の身に刻まれている『魔女の烙印』を「黒子」に変えて、『魔女』である証を隠します。変化した「黒子」の大きさは「見逃される事はないが、不自然に見えるものでもないもの」となります。

 効果中は【行使判定】と【抵抗判定】に「−20」を受けます。

 この効果は永続します。ただし、《魔力感知》が可能な存在がこの「黒子」に触れた場合、魔力の反応を自動的に感知するだけでなく、その者は【抵抗判定】をその場で行う機会を1回だけ得て、それに成功するとこの魔術の効果を解除し、『魔女の烙印』をさらけ出させる事ができます。

 効果中に《魔力感知》の対象となるのは、「黒子」に擬態した『魔女の烙印』に限定されます。


【 堕落の共犯者 】
準備:50 対象:個人 射程:− 発動代償:2 抵抗代償:−

 対象は『神子』でも『魔女』もない、ただの人間に限られます。対象を正式に自身の『眷属』とする契約の儀式を行います。この魔術は抵抗の意思を有する対象に対しては自動的に失敗し、また、持続する魔術の効果を受けている対象に対しても無効となります。

 契約の証明として、『眷属』となった対象には、不完全な『魔女の烙印』が刻まれます。この烙印を魔力感知されると、『眷属』と術者との距離と方角を自動的に感知されます。その距離が10PT以内であれば術者も位置を感知された事を自覚します。さらに『眷属』と自身の『魔女の烙印』を同一人物に魔力感知されると、魔力の同一性から『眷属』と術者が契約関係にある事が感知されます。烙印が刻まれる大まかな部位は1D10で決定します(術者がNPCであれば任意指定できます)。
             
1D10 2〜3 4〜56〜7 8〜9 10
烙印の部位 心臓の上 左手の平 右手の平 左ふくらはぎ 右ふくらはぎヘソの下

 契約後、術者は《魔術》を行使時、対象が半径10PT以内に存在した場合、その〈発動代償〉を『眷属』に肩代わりさせる事ができます。ただし、〈発動代償〉が対象の《命運》を超えていた場合、余剰分の〈発動代償〉は術者が負担します。この時、対象は肩代わりの自覚を持ちません。また、対象が半径10PT以内に存在した場合、《穢れ》による【再判定】と【後付修正】を対象の判定に適応できます。

 術者と対象は互いが半径10PT以内に存在するかどうかは感覚的にわかります。

 『眷属』とできるのは1人までとなり、効果は永続しますが、同魔術の〈発動代償〉を『眷属』に肩代わりさせる事はできません。術者はいつでも対象との契約を解除できます。解除した場合、対象に刻まれた『魔女の烙印』は消滅します。

 対象が受けている《魔術》がこれのみの場合、『不完全な魔女の烙印』に触れられた時のみ《魔力感知》の対象となります。


【 悪霊の家 】
準備:50 対象:家屋 射程:− 発動代償:2 抵抗代償:−

 対象は術者が今居る【家屋】となります。《魔術》への抵抗の術を持たない人間を【家屋】に立ち入らせず、既に中に居る場合は範囲外へ向かわせて遠ざける「結界」を張ります。この時、【家屋】が門構えである場合、その門の内側から【家屋】として扱います。

 「結界」の効果を受ける人間は【家屋】に踏み入れると「嫌な予感」に襲われ、その予感によって近寄らない、あるいは逃げ出しますが、その予感について不自然さを自覚せず、そしてそこから逃げる事を最優先にします。強引にその場に拘束する場合、出来得る限り抵抗し、脱出を試み続けます。

 「結界」を張り続けられるのは1箇所までとなり、効果は永続します。術者はいつでもこの魔術を解除できます。また【家屋】が全壊した場合でも自動的に解除されます。




【 魔女の魔術 − X 】

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《 憤怒の大罪 》

 憤怒の《罪》に飲まれて堕落した『魔女』が行使できる《魔術》です。

【 正直な罵倒 】
準備:1 対象:個人 射程:0〜5PT 発動代償:1 抵抗代償:1

 対象は、「−20」を受けた【自律判定】に成功しなければ、普段自身が意識的に隠し続けている不満や鬱屈の詳細な理由を、怒りの感情と共にその場で激白してしまいます。


【 遅れてきた癇癪 】
準備:1 対象:個人 射程:0〜5PT 発動代償:1 抵抗代償:1

 持続中、任意に何時でも対象の感情を瞬時に激怒させ、突発的な暴力衝動に包み込みます。その場に誰かがいればその相手に攻撃を行います。その際、手になにか握っていれば、それを武器として使います。この衝動に耐えるには、【自律判定】に成功しなければなりません。攻撃を命中させると激怒は解消されます。一度激怒させると持続は終了します。対象は自覚症状を持ちません。

 1週間持続します。


【 独善たる義憤 】
準備:1 対象:個人 射程:0PT 発動代償:2 抵抗代償:1

 対象は、かつて今いる集落で「最も許せない悪人」と思った存在に対して強烈な殺意を抱きます。相手を殺害しなければ状況は改善されないという過激な妄想に突き動かされ、効果を受けてから一週間以内に相手の殺害計画を立ててそれを実行します。

 対象が【頭部負傷】【○○重症】【大量出血】のいずれかを受ける、あるいは、対象の主観で殺害が成功したと認識された時、持続は終了します。対象はこの自覚症状を持ちません。

 対象が【抵抗判定】が可能な存在である場合、【魔術判定】に「−20」を受けます。


【 炎の舞踏 】
準備:2 対象:空間 射程:0 発動代償:2 抵抗代償:1

 術者から4PT以内の空間全域に炎を走らせ、範囲内の術者を除く者全てに火傷を与えます。火傷の部位は【部位狙い:指定なし】で決定します。

 この魔術で傷つけられた者は、その火傷が完治するまで《魔力感知》の対象となります。また、この《魔術》で焼かれた建築物などの焼け跡は《魔力感知》の対象となります。


【 狂戦士の宴 】
準備:3 対象:空間 射程:0 発動代償:3 抵抗代償:2

 術者を除く、術者から4PT以内の空間にいる者の精神を、見境のない狂戦士に変貌させます。狂戦士となった者は最も身近にいる者を殺害するまで殺戮衝動のままに攻撃し続けます。抵抗に失敗した対象はターン開始時に1回【自律判定】を行い、成功すると正気に戻ります。

 10分間持続します。


【 炎獄の魔獣 】
準備:2 対象:術者 射程:− 発動代償:3 抵抗代償:−

 全身に炎を纏い額から角が生えた半人半魔の異形に変化します。術者の装備品以外の所持品は全て燃え尽きます。以後、術者は火傷や高熱の影響を受けず、術者の周囲1PT以内の存在は火傷を受け、0PT以内ではさらに「炎上状態」となります。火傷の部位は【部位狙い:指定なし】で決定します。また、術者は近接攻撃の〈威力〉が「+1」されます。

 2時間持続します。

 この魔術で傷つけられた者は、その火傷が完治するまで《魔力感知》の対象となります。また、この《魔術》で焼かれた建築物などの焼け跡は《魔力感知》の対象となります。



【 魔女の魔術 − Y 】

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《 怠惰の大罪 》

 怠惰の《罪》に飲まれて堕落した『魔女』が行使できる《魔術》です。

【 蝕む重り 】
準備:1 対象:個人 射程:0〜5PT 発動代償:1 抵抗代償:1

 強烈な虚脱感に襲われます。《器用》《機敏》《体格》を使用する判定に「−5」を受けます。《魔術》に抵抗する術のない対象は自覚症状を持ちません。

 2時間持続します。


【 諦観の牢獄 】
準備:1 対象:個人 射程:0〜5PT 発動代償:1 抵抗代償:1

 義務感が失われ、職務放棄や使命放棄への誘惑に対する抵抗の意志が削がれます。効果発動後から5分以内に対象へ行われた【誘導判定】【懐柔判定】に対し、対象は《リアクション》に「−20」を受けます。対象は自覚症状を持ちません。


【 白き従者 】
準備:2 対象:− 射程:0 発動代償:2 抵抗代償:−

 その場に【スケルトン】を1体召喚し、使役します。【スケルトン】は術者の意図通りに命令に従いますが、「4PT以内」で命令を行わねば、以前の命令を繰り返し続けます。 召喚された直後の【スケルトン】は【行動済み】となります。【スケルトン】は最大で3体まで同時に使役できます。

 術者が【死亡】すると【スケルトン】も消滅しますが、〈発動代償〉を倍増する事で術者死後も活動を続けられるようになります。いずれにせよ、召喚から1ヶ月後に消滅します。


【 隙間潜り 】
準備:1 対象:術者 射程:− 発動代償:2 抵抗代償:−

 遮蔽物を無視し、周囲「20PT以内」の任意の座標へ空間転移します。ただし、転移先は目視できている場所、かつ、身体が収まる広さでなければなりません。また、転移先までの距離が「5PT以上」の場合、【魔術判定】に「転移するPT距離×−2」の修正を受けます。


【 無垢なる従者 】
準備:50 対象:− 射程:0 発動代償:3 抵抗代償:−

 その場に【ゴーレム】を1体召喚し、使役します。召喚された直後の【ゴーレム】は【行動済み】となります。【ゴーレム】は術者の意図通りに命令に従いますが、「4PT以内」で命令を行わねば、以前の命令を繰り返し続けます。【ゴーレム】を召喚中は、新たに【ゴーレム】を召喚できません。

 術者が【死亡】すると【ゴーレム】も消滅しますが、〈発動代償〉を倍増する事で術者死後も活動を続けられるようになります。いずれにせよ、召喚から1ヶ月後に消滅します。


【 菌の羽布団 】
準備:3 対象:術者 射程:− 発動代償:3 抵抗代償:−

 術者は以後2時間、薬や毒に対して全く影響を受けなくなり、全身から無味無臭の毒ガスが放出されるようになります。術者の周囲3PT以内の存在は《エンドフェイズ》にて【耐毒判定】を行い、失敗すると《命運》が「−1」された上、次の《エンドフェイズ》まで《器用》《敏捷》《体格》を使用する判定に「−10」を受けます。

 この魔術で毒を受けた者は、その効果が解除されるるまで《魔力感知》の対象となります。また、この毒ガスの効果範囲内は魔力が残留し、《魔力感知》の対象となります。ただし24時間経過毎に《魔力感知》の【感知判定】は「−10」が重複していき、累計「−100」となった時点で残留魔力は消失します。



【 魔女の魔術 − Z 】

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《 傲慢の大罪 》

 傲慢の《罪》に飲まれて堕落した『魔女』が行使できる《魔術》です。

【 張り子の虎 】
準備:1 対象:術者 射程:0PT 発動代償:1 抵抗代償:−

 〈弁士〉と〈悪党〉の〈境遇〉を得ます。既取得の場合、効果が重複します。

 1ヶ月持続します。

 効果中、《魔力感知》の対象となるのは全身ではなく、『魔女の烙印』に限定されます。


【 虚飾の王 】
準備:1 対象:個人 射程:0〜5PT 発動代償:1 抵抗代償:1

 対象は万能感に満たされ活動意欲が増し、警戒心が薄れ、他者を取るに足らない存在だと感じるようになります。対象は《リアクション》に「−5」を受け、これは「−20」まで重複します。対象は自覚症状を持ちません。

 1週間持続します。

 術者自身がこの効果を受ける場合、効果中の《魔力感知》の対象となるのは全身ではなく、『魔女の烙印』に限定されます。


【 宮廷の仮面 】
準備:1 対象:術者 射程:0 発動代償:3 抵抗代償:−

 〈役者〉と〈策士〉の〈境遇〉を得ます。既取得の場合、効果が重複します。

 1ヶ月持続します。

 効果中、《魔力感知》の対象となるのは全身ではなく、『魔女の烙印』に限定されます。


【 虚ろなる欺瞞 】
準備:2 対象:個人 射程:0〜5PT 発動代償:2 抵抗代償:2

 対象に、捏造した記憶を植え付けます。捏造する内容は「140文字」以内に収まるものでなければなりません。既に効果中の対象に行った場合、新たな捏造された記憶が植え付けられ、古い捏造された記憶は消滅します。

 永続し、効果中の対象は自覚症状を持ちませんが、【頭部負傷】を負った際に「目標値:25」の【幸運判定】を、【頭部重症】を負った際に「目標値:50」の【幸運判定】を行い、いずれかに成功すると、該当の記憶が捏造されたものである自覚を持ち、同時に捏造された時の様子も思い出します。

 術者自身がこの効果を受ける場合、効果中の《魔力感知》の対象となるのは全身ではなく、『魔女の烙印』に限定されます。


【 蜘蛛の糸 】
準備:50 対象:個人 射程:0PT 発動代償:3 抵抗代償:−

 【死亡】を受けている『魔女』に行使できます。対象の【死亡】を解除し、完全な健康体に回復させ、蘇生します。ただし、死体が焼かれている場合と埋葬の儀式が行われている場合、【行使判定】に「−50」づつを受けます。失敗した場合、以後2度と対象を蘇生させる事はできないだけでなく、蘇生失敗した死体が焼かれていない場合、〈目標値:50〉の【幸運判定】を行い、失敗すれば死体は【ゾンビ】となります。

 GMは死体の欠損度合いについて、【行使判定】に任意のペナルティを与えられます。

 効果中、《魔力感知》の対象となるのは全身ではなく、『魔女の烙印』に限定されます。


【 血の聖杯 】
準備:3 対象:術者 射程:− 発動代償:1 抵抗代償:−

 「病的な雰囲気」の《魅力》を取得し、以後6時間、直射日光が届かぬ場所にて『吸血鬼』と化し、以下の効果を得ます。

 《体格》を使用する判定、そして【感知判定】と【看破判定】に「+20」を受け、〈武術家〉〈暗殺者〉の《境遇》を未取得であればそれを得ます。【素手】で人間に【死亡】を与えると「吸血」を行ったとされ、一年分、永続的に若返ります。若返りは「15歳まで」となります。「再生能力」を得て、エンドフェイズにて受けた全身の【負傷】【大量出血】の損傷は解除され、【重傷】であれば【負傷】に変化します。【白木の杭と木槌】あるいは【丸太】からの攻撃が命中した場合、そのエンドフェイズにて「再生能力」は発動しません。

 効果中、全身が《魔力感知》の対象となるのは直射日光が届かぬ場所にいる時のみに限定されます。



【 魔女の魔術 − [ 】

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《 暴食の大罪 》

 暴食の《罪》に飲まれて堕落した『魔女』が行使できる《魔術》です。

【 化粧の灰かぶり 】
準備:1 対象:術者 射程:− 発動代償:1 抵抗代償:−

 有する《魅力》を全て任意のものに変更し、その《魅力》に沿うものへ自身の姿を変更します。《魅力》を全て変更すると別人となり、本来の姿を知る者は変身に気づく機会を1回得ます。その際の判定は「変更された《魅力》の数×−15点」のペナルティを受けた【知恵判定】となります。

 24時間持続します。

 効果中、《魔力感知》の対象となるのは全身ではなく、『魔女の烙印』に限定されます。


【 飽食の奉仕 】
準備:3 対象:個人 射程:0PT 発動代償:3 抵抗代償:1

 対象は術者への「朝・昼・夕方の食事の提供」を絶対の義務と思い込み、優先して活動するようになります。術者が対象の家に滞在する意思を見せれば【賓客】として術者を扱います。

 何かしらの事情で食事提供に失敗しても、次の時間帯の食事の提供へ活動意識を移します。罪の意識も義務感によって無視され、金が不足すれば盗みも行うなど余裕がなくなるほどに手段を選ばなくなります。

 対象は食事の提供を強制されているという自覚はなく、相手が何者であろうと、食事の提供を行うのは当然としてそれを行います。この義務感はあくまで食事の提供に限定されており、次の食事を提供するために術者を守るといった警護・保護などは義務とはなりません。

 1週間持続します。


【 飢餓よりの渇望 】
準備:2 対象:個人 射程:0 発動代償:1 抵抗代償:1

 対象は急激な飢餓の幻覚に襲われ、食事への欲求に意識が満たされます。これにより《性癖》が【食事】【飲酒】のみに変更されます。【誘導判定】【懐柔判定】を受けた際、食事の提供を約束されたなら【自律判定】に「−20」、実際に飲食物を眼の前に置かれれば「−20」(合わされば「−40」)を受けます。

 5分間持続します。


【 井戸からの誘い 】
準備:2 対象:個人 射程:0〜5PT 発動代償:2 抵抗代償:2

 対象の有する《性癖》への衝動を極端なまでに刺激します。対象は自覚なく、衝動的に《性癖》を満たす事を最優先事項として活動を始めます。それ以外の事に関しては興味を抱かなくなり、《性癖》に沿わない仕事や食事、睡眠すらも後回しにされます。

 このため対象は1日毎に《命運》が1点減少していきます。この《命運》減少時に対象が【抵抗判定】が可能であればそれを行い、成功すると持続が終了します。この時の【抵抗判定】には「(8−減少回数)×−5」の修正を受けます。

 1週間持続します。


【 逆さまの砂時計 】
準備:4 対象:個人 射程:0PT 発動代償:3 抵抗代償:2

 対象を実年齢の5分の1の子供にまで若返らせます。精神年齢も肉体にあわせて若返りますが、記憶そのものに変化はありません。身体が若返った事で《体格》は半分にまで減少します。事情を知らぬ者、納得できない者からは、後見人がいない限り身元不明の子供(《権力レベル:0》)として社会的には扱われます。

 1週間持続します。


【 森の暴君 】
準備:1 対象:術者 射程:− 発動代償:3 抵抗代償:−

 二足歩行の狼のような人狼の姿となります。嗅覚もしくは聴覚を用いた《知恵》を使用する判定と《体格》を用いた判定、そして【封鎖判定】と【突破判定】に「+20」のボーナスを得ます。また、〈武術家〉〈冒険者〉の《境遇》を未取得であればそれを得ます。人狼の姿は、人間ではないと判断できる域であれば任意に獣度合いを設定できます。

 2時間持続します。



【 魔女の魔術 − \ 】

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《 色欲の大罪 》

 色欲の《罪》に飲まれて堕落した『魔女』が行使できる《魔術》です。

【 運命の鐘 】
準備:1 対象:個人 射程:0〜5PT 発動代償:1 抵抗代償:1

 術者が既知の対象の人間関係の1つを、「慕情」に変化させます。対象はこの効果に自覚はなく、効果終了後でも「一時の気の迷い」程度の違和感にとどまります。

 1ヶ月持続します。


【 裸身の心 】
準備:1 対象:術者 射程:− 発動代償:1 抵抗代償:−

 術者に「慕情」を抱いている者を、術者の周囲「10PT以内」の範囲で存在の有無や位置座標を感知できるようになります。

 1ヶ月持続します。

 効果中、《魔力感知》の対象となるのは全身ではなく、『魔女の烙印』に限定されます。


【 言いより魔の囁き 】
準備:1 対象:個人 射程:0〜2PT 発動代償:1 抵抗代償:1

 対象が術者に「慕情」を抱いている場合、【懐柔判定】や【誘導判定】を術者に行われても、反感を抱きません。ただし、術者の言いなりになるわけではありません。対象は自覚症状を持ちません。

 2時間持続します。


【 花嫁の抱擁 】
準備:1 対象:個人 射程:0 発動代償:2 抵抗代償:1

 対象の性別を異性に変化させます。性別特有の身体特徴も変化します。ただし妊娠している場合は自動的に失敗します。効果を受けた後に妊娠した対象が何かしらの理由で元の性別に戻った場合、胎児は消滅し死亡します。

 この効果は永続します。


【 袋小路の想い人 】
準備:2 対象:個人 射程:0PT 発動代償:2 抵抗代償:2

 対象が術者ヘ向ける関係を「慕情」に変更し、「命を捨ててでも守るべき恋人」のように感じさせます。対象は他の人間関係を犠牲にしてでも終始術者の側にいようとします。術者に危険が及ぶ状況では躊躇なくその盾になろうと動きます。ただし、術者を守れなくなる、あるいは守りづらくなると判断した事は術者の要請であっても拒否します。対象は自覚症状を持ちません。

 1週間持続し、関係変更も効果終了と同時に解除されます。


【 顕現せし淫夢 】
準備:1 対象:術者 射程:− 発動代償:3 抵抗代償:−

 術者と4PT以内で相対した者は即座に【自律判定】を行い、失敗した者は術者へ向ける関係が「慕情」へと変更されます。この時、術者は関係を変更する相手を任意に選択できます。この判定は1回づつのみ行います。そして判定の結果に関係なく、4PT以内の相対者は術者を自身の《嗜好》に全て合う《魅力》の持ち主だと感じ、かつ、術者へ対する《アクション》が全て「−10」されます。その時、術者に「慕情」を抱いている者はさらに「−10」、合計「−20」を受けます。

 2時間持続し、関係変更も効果終了と同時に解除されます。




【 魔女の魔術 − ] 】

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
《 強欲の大罪 》

 強欲の《罪》に飲まれて堕落した『魔女』が行使できる《魔術》です。

【 唾つけの糸 】
準備:1 対象:個人 射程:0〜10PT 発動代償:1 抵抗代償:1

 対象が何処にいるのか、その方角と距離を常に感知できるようになります。対象が異なる空間にいる場合は、「今いる空間にはいない」と感知できます。

 1ヶ月持続します。


【 壺中天 】
準備:1 対象:術者 射程:− 発動代償:1 抵抗代償:−

 「総重量:《意思》」までの【所持品】を異空間に保管できるようになります。出し入れは1ターン行動となります。術者が【死亡】するか持続終了すると、保管されていた【所持品】は異空間から転移し、その場にばらまかれます。

 24時間持続します。

 この効果で保管されていた物品は魔力が残留し、《魔力感知》の対象となります。ただし12時間後に残留魔力は消失します。


【 ホレおばさんのご褒美 】
準備:1 対象:術者 射程:− 発動代償:2 抵抗代償:−

 貨幣を無から偽造し、《所持金》を「+《意思》」します。この偽造貨幣は〈大学教育〉の《学歴》を有する者、あるいは〈仕入れ屋〉の《境遇》を有する者が、「−40」を受けた【感知判定】を行い成功すれば「人間離れした技術による贋金」だと見破れます。

 偽造された貨幣は、1月後に消滅します。


【 勝手知ったる他者の鍵 】
準備:1 対象:術者 射程:− 発動代償:1 抵抗代償:−

 直接触れた「施錠された鍵」が合鍵使用時と同様に解錠されます。この時、扉に触れても「鍵」に触れなければ効果はありません。

 5分間持続します。

 効果中、《魔力感知》の対象となるのは全身ではなく、『魔女の烙印』に限定されます。また、効果を受けて解錠された鍵には魔力が残留し、《魔力感知》の対象となります。ただし12時間後に鍵の残留魔力は消失します。


【 俯瞰の迷宮図 】
準備:1 対象:家屋 射程:0 発動代償:2 抵抗代償:−

 術者が今いる家屋の階層ごとの地図を生み出します。地図には保管されている【インテリア:仕掛け】が記されますが、他の保管物は記されません。その時内部に人がいれば、その位置が記されますが、それが誰かはわかりません。

 生み出された地図は〈重量:0〉と扱い、24時間後に消滅します。

 地図の元となった家屋、そして地図に記された人物は魔力が残留し、《魔力感知》の対象となります。ただし12時間経過毎に《魔力感知》の【感知判定】は「−20」が重複していき、累計「−100」となった時点で残留魔力は消失します。


【 永遠の借り物 】
準備:1 対象:個人 射程:0〜10PT 発動代償:2 抵抗代償:1

 対象が装備している【武器】【防具】【装身具】の内1品を、術者の座標まで空間転移させます。その際、その物品を「着脱:0」で即座に装備するかどうかを選択できます。装備を選択した際に装備箇所が既に装備済みの場合、転移させた品と装備品を交換できます。交換した装備品は所持品に移すか、それともその場に落とすかを選択できます。

 また、装備品だけはなく所持品や所持金も転移対象に指定できますが、術者はその所持品を対象が所持している事を知っていなければなりません。なお、所持金は〈所持金:1〉分のみ指定できます。

 なお、転移させた物品には魔力は残留しません。




【 魔女の魔術 − ]T 】

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《 嫉妬の大罪 》

 嫉妬の《罪》に飲まれて堕落した『魔女』が行使できる《魔術》です。

【 鏡よ鏡 】
準備:1 対象:術者 射程:− 発動代償:1 抵抗代償:−

 滞在中の集落にて、美貌や専門技術など指定した分野1種に於いて術者より評価されている人物1人を映し出す鏡を召喚します。

 鏡には該当者の「外見」と「名前」が鏡に映り出され、いかに評価されているかを鏡が喋って教えてくれます。ただし、該当者の実績や情報は集落で最も認知されているものであり、実際の真偽の判別はつきません。また、該当者が複数いる場合は既知の人物が優先され、その上で評価がより高い者が映しだされます。

 1分持続します。


【 喜びの喪失 】
準備:1 対象:個人 射程:0〜5PT 発動代償:1 抵抗代償:1

 対象の《性癖》あるいは《嗜好》を1種、消滅させます。これは永続しますが、解除されると消滅させた《性癖》あるいは《嗜好》は回復します。

 解除条件は任意解除の他、術者が【死亡】する事となります。


【 器の摩り替え 】
準備:1 対象:個人 射程:0〜5PT 発動代償:1 抵抗代償:1

 まず対象の《魅力》を任意に最大2種まで指定します。その際の指定数だけ自身の《魅力》を指定します。そして、相手と自身の指定した《魅力》を交換します。これは永続しますが、解除されると交換された《魅力》は全て元に戻されます。

 解除条件は任意解除の他、術者が【死亡】する事となります。

 術者は効果中、《魔力感知》の対象となるのは全身ではなく『魔女の烙印』に限定されます。


【 渦巻く劣等 】
準備:2 対象:個人 射程:0〜5PT 発動代償:2 抵抗代償:1

 対象は劣等感や対抗意識を強く刺激され、劣等感を最も強く刺激する相手を「栄光を盗んだ卑怯者」と認識し、1週間以内にその相手へ衝動的で計画性のない襲撃を行います。

 対象が【頭部負傷】【○○重症】【大量出血】のいずれかを受ける、あるいは、対象の主観で殺害が成功したと認識された時、持続は終了します。対象はこの自覚症状を持ちません。

 対象が【抵抗判定】が可能な存在である場合、【魔術判定】に「−20」を受けます。


【 転びの縛鎖 】
準備:9 対象:術者 射程:− 発動代償:6 抵抗代償:−

 術者が【死亡】した際、【死亡】を与えたのが『神子』でも『魔女』でもない「ただの人間」であれば、その肉体を奪います。結果、奪った相手の社会的立場をそのまま乗っ取ります。これにより《知恵》《意思》以外が、奪った相手の《能力値》に変化します。そして『魔女の烙印』は、刻まれた場所は変化しないままに、元の肉体から奪った肉体へと移りかわっていきます。

 奪う前は6時間持続し、奪った後は永続効果となります。何かしらの手段で術者の死体が蘇生された場合、永続は解除され、術者の魂は本来の肉体へと戻り、奪われていた肉体とその魂は解放されて元へ戻ります。

 術者は効果中、《魔力感知》の対象となるのは全身ではなく『魔女の烙印』に限定されます。抜け殻となった元の死体は、効果が解除されるまで魔力が残留し続けます。


【 般若の逆恨み 】
準備:1 対象:術者 射程:− 発動代償:3 抵抗代償:−

 頭部から歪な角が生え、瞳からは血涙が流れ、口元には牙が並びます。武器攻撃を行う際、術者と攻撃対象の《能力値》全7種を比較し、術者が対象より劣る《能力値》の数だけ、武器の〈威力〉が増加します。

 2時間持続します。

 この魔術の効果を受けた攻撃を受けて【負傷】した者は、その傷が完治するまで《魔力感知》の対象となります。



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