【 戦術と戦術一覧 − T 】


《 戦術一覧 》

 冒険者にとって危険や戦闘は避けられません。そのため、冒険者として活動している賢者は、その知識から過去の戦術家から学んだ戦闘や冒険に役立つ戦術を付け焼き刃ではないものとして実践できます。


《 戦術への抵抗 》

 戦術の対象に指定された者は、その効果を受けたくない場合はそれを拒否し、無効化できます。


《 代償 》

 戦術は戦場の流れを汲み取り注視する必要があり、その実践にはかなりの精神疲労を伴います。このため戦術の実践には相応の代償が必要となり、それを支払えない場合、戦術を実践する機会を失い、必ず失敗します。

 《余裕》を代償とする場合《余裕》は指定された点数以上である必要があります。《余裕》が不足の状態で《余裕》を代償とする戦術を実践する場合、「+《疲労》×不足点」が代替の代償となります。


《 戦術一覧表の見方 》

名称

 【】内の名詞が戦術の名称となります。

機会

 戦術実戦が可能なタイミングを示します。

 セットとターンの戦術効果は1人につきそれぞれ1種までしか受けられません。既に同機会の戦術効果を受けている者が新たに同機会かつ別戦術の効果対象となった場合、どちらの効果を適応するのかを選択でき、指定されなかった戦術の効果は即座に終了します。

常時

 宣言は必要なく、習得後は常に効果が発揮されます。

セット

 戦闘時のセットフェイズに宣言を行う事で効果が発動します。この機会で宣言可能な戦術は1種類までとなります。

ターン

 戦闘時のターンフェイズにて自身の手番でカウントを消費し宣言を行う事で効果が発動します。

特殊

 上記のいずれでもない機会で宣言可能です。詳細は戦術の効果を参照してください。

観察

 「機会:ターン」の戦術実践のために必要な観察回数を示します。

 「観察:1以上」の戦術は《知性:3以上》あるいは《感知:4以上》で1段階軽減できます。

射程

 戦術の対象にできる距離を示します。

範囲

 対象の内容を示します。

自身

 自身のみ効果を得ます。

単体

 自身を含めた射程内のキャラクターの内、任意の1体に効果を与えます。

陣地

 自身がいる陣地の、自身を除く任意の全キャラクターに効果を与えます。

周囲

 1ブロック以内の、自身を除く任意の全キャラクターに効果を与えます。

代償

 戦術実践に必要な内容を示します。

概要

 戦術の効果を示します。例外表記がない限り、戦術の効果は重複しません。



【 戦術と戦術一覧 − U 】


《 戦術一覧 》

【 鼓舞 】
機会:ターン 観察:2 射程:− 対象:周囲 代償:《余裕》1点

 励ます、あるいは叱咤して戦意を刺激し、戦力の士気を取り戻します。

 対象の《余裕》が1点回復します。


【 逆光潜針 】
機会:ターン 観察:1 射程:− 対象:周囲 代償:《余裕》1点

 囮を最大限有効活用します。

 次ラウンドのエンドフェイズまでの間に、効果対象内で最もヘイト値が高いキャラクターに敵2体からそれぞれ武器攻撃が1回以上行われると、同ラウンドのエンドフェイズまで、そのキャラクターよりヘイトが4以上低い効果対象の【命中判定】が「+1」されます。

 また、最も高いヘイト値を持つ効果対象が複数いる場合、武器攻撃を行われるまでもなくヘイトが4以上低い効果対象の【命中判定】にボーナスを得ます。


【 落鳳風知 】
機会:ターン 観察:1 射程:0〜2 対象:単体 代償:《余裕》1点

 戦場全体の動きをいち早く察し、足止めに最適な一射を指示します。

 次ラウンドのエンドフェイズまで、効果対象は投擲あるいは射撃武器による攻撃を行う際、【命中判定】を行う前に、1回だけその出目を「2」に任意に決定できます。「2」に決定した場合、攻撃対象は同ラウンドのエンドフェイズまで【突破判定】に「−2」を受けます。


【 虚勢既成 】
機会:ターン 観察:1 射程:0〜2 対象:単体 代償:《余裕》1点

 敵にとって対象がいかに脅威であるか、あるいは弱点となるかを演出し、囮として動かします。

 対象の《ヘイト》を「+4」します。


【 餓狼喰い裂き 】
機会:ターン 観察:1 射程:0〜2 対象:単体 代償:《余裕》1点

 追撃に最良の機会を指示します。

 次のラウンドにて効果対象が近接攻撃を行う際、攻撃対象が既に同ラウンドにて1回でも【回避判定】を行っていた場合、効果対象の【命中判定】が1回だけ「+1」されます。


【 生馬目貫き 】
機会:ターン 観察:1 射程:0〜2 対象:単体 代償:《余裕》1点

 囮に惑わされない獲物を狩る機会を射手に指示します。

 次のラウンドにて効果対象が投擲・射撃武器で攻撃を行う際、攻撃対象が同ラウンド中にヘイトによる【命中判定】ペナルティを受けた攻撃を行っていた場合、効果対象の【命中判定】が1回だけ「+2」されます。


【 弱り目祟り 】
機会:ターン 観察:1 射程:0〜2 対象:単体 代償:《余裕》1点

 魔術負担による魔力の乱れを突く機会を術士に指示します。

 次のラウンドにて効果対象が魔術行使する際、攻撃対象が既に同ラウンドにて【行使判定】を行っていた場合、効果対象の【行使判定】が「+1」されます。


【 棋戦鎖陣 】
機会:セット 観察:不要 射程:0〜2 対象:周囲 代償:《余裕》1点

 戦場を盤上として捉え、最小限の動きで敵を大きく足止めさせる一手を指示します。

 エンドフェイズまで、対象の【封鎖判定】に「+1」を与え、さらに封鎖可能な最大数を「+1」します。


【 虎穴陣 】
機会:セット 観察:不要 射程:− 対象:周囲 代償:《余裕》2点

 敵が危険を省みず自陣に踏み込んできた際、それに備えていたとします。

 エンドフェイズまで、自陣営勢力圏内で【敵地侵入】状態にあるキャラクターに対しての判定に「+1」を与えます。


【 怒牛陣 】
機会:セット 観察:不要 射程:− 対象:周囲 代償:《余裕》2点

 怒れる牛の群れのように連携して突撃するよう指示する事で突破力を高めます。

 エンドフェイズまで、対象は【突破判定】に「+2」を得ます。


【 飛竜陣 】
機会:セット 観察:不要 射程:− 対象:周囲 代償:《余裕》2点

 戦場の流れを読み取り、機先を制する指示を出します。

 同ラウンドでのターンフェイズ開始時、対象の行動値に「+1」を与えます。


【 背水陣 】
機会:セット 観察:不要 射程:− 対象:周囲 代償:《余裕》2点

 余裕なき焦燥を爆発力に切り替える指示を出します。

 エンドフェイズまで、対象の《余裕》が「0」の時に【命中判定】【行使判定】【突破判定】に「+1」を与え、【回避判定】【抵抗判定】に「−1」を与えます。


【 焦燥鎮静 】
機会:ターン 観察:不要 射程:− 対象:自身 代償:なし

 僅かな呼吸で冷静さを取り戻す特殊な呼吸法を習得します。《余裕》を1点回復します。


【 攻防一刃 】
機会:常時 観察:不要 射程:− 対象:自身 代償:なし

 防御用の短剣の扱いを、より深く習熟します。

 [盾:マンゴーシュ]を装備中、装備切り替えの必要なく[近接片手武器:マンゴーシュ]として使用可能になります。また、[近接片手武器:マンゴーシュ]装備時に、装備切り替えの必要なく[盾:マンゴーシュ]の効果を回避時に適応するかどうかを選択できます。


【 迅速装剣 】
機会:常時 観察:不要 射程:− 対象:自身 代償:なし

 銃剣の扱いを、より深く習熟します。

 [射撃武器:マスケット銃]へ[近接片手武器:ダガー]を装着・脱着する際に限り、1ラウンド中1回だけ、装備切り替えの消費カウントを「0」に変更します。


【 投流刹那 】
機会:常時 観察:不要 射程:− 対象:自身 代償:なし

 投擲の技術をより高みに底上げします。

 「装填:1段階」の投擲武器の装填を、装備中「装填:不要」に変更します。


【 魔力封開 】
機会:特殊 観察:不要 射程:− 対象:自身 代償:なし

 装備中の「術士のランタン」1つに魔術を封印、開封する術を習得します。非戦闘時に戦術実践を宣言した際、自身が習得している魔術1つを指定する事で、指定魔術を封印したと扱います。

 魔術封印済の術士のランタンを装備中、1回だけ、指定の魔術が「準備:不要」ならば「○○行使」の消費カウントを「−1」でき、「準備:1以上」ならば1段階準備済みにできます。この効果を適応した場合、封印された魔術は開封され、術士のランタンは別の魔術を封印できるようになります。

 術士のランタン1つに封印できる魔術は1つまでであり、封印した魔術は「霧散(0カウント)」させる事で行使なく開封できます。なお、【戦術:魔力爆裂】で封印された術士のランタンに、この戦術で魔術を封印する事はできません。

 魔術が封印された術士のランタンを別の《術士:1以上》の者が装備すれば、封印されている魔術が事がわかり、そして習得済みであれば開封時の効果を得られます。なお、魔術が封印された術士のランタンは店での売買不可となります。


【 魔力爆裂 】
機会:特殊 観察:不要 射程:− 対象:自身 代償:なし

 「術士のランタン」1つに魔術を封印、開封する術を習得します。非戦闘時に戦術実践を宣言した際、自身が習得している、「対象:単体」の魔術1つを指定する事で、指定魔術を封印したと扱います。

 魔術封印済の術士のランタンを装備中、以後1回だけ、指定の魔術の対象を「対象の周囲1ブロック以内の全キャラクター」に変更できます。その際、行使判定は一括で行います(効果をダイスで決定する場合は、個別に決定します)。また、行使に何かしらのアイテムを必要とする場合、対象毎にアイテムが必要になります。

 効果適応後、封印した術士のランタンは(オーダーメイドで埋め込んでいる場合、埋め込んだ武器もろとも)喪失します。

 術士のランタン1つに封印できる魔術は1つまでであり、封印した魔術は「霧散(0カウント)」させる事で行使なく開封できます。なお、【戦術:魔力封開】で封印された術士のランタンに、この戦術で魔術を封印する事はできません。

 魔術が封印された術士のランタンを別の《術士:1以上》の者が装備すれば、封印されている魔術が事がわかり、そして習得済みであれば開封時の効果を得られます。なお、魔術が封印された術士のランタンは店での売買不可となります。


【 魔力支配 】
機会:常時 観察:不要 射程:− 対象:自身 代償:なし

 魔術の構成と行使の理解を更に深めます。この戦術は【戦術:魔力封開】と【戦術:魔力爆裂】を習得していなければ、習得できません。

 【戦術:魔力封開】の指定魔術と【戦術:魔力爆裂】の指定魔術を、それらが同一の魔術であれば「術士のランタン」1つに封印できるようになります。

 封印した者とは別の者が封印済みの術士のランタンを装備した場合、【戦術:魔力封開】【戦術:魔力爆裂】と同様に処理します。


【 医龍開眼 】
機会:常時 観察:不要 射程:− 対象:自身 代償:なし

 医療の知識と技術をさらに高め、医療事故を防ぎます。

 【気付け判定】【手当判定】【治療判定】のいずれかを行った際、判定対象のダメージを、さらに自身の《賢者》だけ低下させます。また、それらの判定でファンブルが発生した際に判定対象が受ける貫通ダメージを自身の《賢者》だけ軽減します。


【 先見常備 】
機会:特殊 観察:不要 射程:− 対象:自身 代償:なし

 この戦術の実践には[消耗品;冒険者バッグ]あるいは[消耗品:特大冒険用バッグ]の所持と、未所持の道具1つの指定、そして指定の道具を購入できる所持金と所持可能な携行重量の空きが必要です。

 非戦闘時に戦術実践を宣言した際、「目標値:(2+アフタープレイまでにこの戦術を発動していた回数)×2」の【幸運判定】を行います。

 成功すれば、指定の未所持道具をどこでも1つ、あるいは指定道具が重量1ならば5個まで購入でき(売却はできません)、購入した道具は、こんな事もあろうかと事前に所持していた事にできます。

 失敗すれば「購入していたが、無くした」となり、指定道具は所持できず、所持金が購入代金だけ減少します。


【 賭博狂学 】
機会:特殊 観察:不要 射程:− 対象:自身 代償:なし

 この戦術の実践には[使い捨て品:○○クジ]の所持が必要です。クジの当選統計を調べ上げそれを参考にクジを買う事で当選確率を高めます。

 精算フェイズでのクジの【幸運判定】にて、判定を行う直前に戦術実践を宣言すると、直後の出目を「+2」できます。この戦術実践の宣言は精算フェイズにて1回だけ行えます。


【 節税苦学 】
機会:特殊 観察:不要 射程:− 対象:自身 代償:なし

 税金の仕組みや未知の還付金制度、まだ未整備の法の穴などについてさらに学びます。

 精算フェイズでの宿利用料と税金支払いの差し戻し金額算出にて戦術実践を宣言すると、倹約値が「+《知性》+《賢者》」されます。


【 災害防備禄 】
機会:特殊 観察:不要 射程:− 対象:特殊 代償:なし

 今シナリオでの冒険の顛末を詳細にレポートにまとめあげ、冒険者の酒場に提出する事で、冒険者としての貢献度を底上げします。

 精算フェイズにてこの戦術実践を宣言すると、自身を含めたPC全員の《冒険者恩給点》が「+基本報酬額の(5×《賢者》)%」します。依頼を受けていない場合でも、平均冒険者レベルでの1人あたりの基本報酬額を基準に算出できます。




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